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シナリオ一覧

図面セット · L0–L3

コーディングエージェントを装備する

素の LLM は瓶の中の脳——非常に賢いが、何にも触れられない。「チャットボット」と「同僚」の 差は配線にある:ファイルアクセス、シェル、ツールプロトコル、リモートチャネル、長期記憶。 本ガイドはチャットのみからマルチエージェント編隊まで全ての配線形態を描き、 本サイト自身が構築・運用に使っている形に印を付ける。

設計思想

エージェントの信頼性は、その仕事を確かめるループで決まります。配線は何に触れられるかを決め、検証は信じてよいかを決めます。

  1. 頭脳より先に手

    ファイルに触れない賢いモデルより、読んで実行して確かめられる普通のモデルのほうが役に立ちます。モデルより先に配線を強化します。

  2. 記憶はファイルに住む

    モデルはセッションが変わると忘れます。覚えておくべきことはリポジトリ内の普通のファイルに書きます。あなたにも、次のセッションにも、別のモデルにも読めます。

  3. 権限はすべて爆発半径

    ツールを一つつなぐたびに、壊せるものが一つ増えます。仕事に必要な最小限の権限だけを与え、触れたものはすべて元に戻せるようにします。

まずはターミナルエージェントから——ファイルアクセス + シェルで価値の 8 割。初日に skill.md を 記憶として用意し(無料)、天井を感じたら MCP ツールを、スマホチャネルは日常を中断する価値の ある仕事をエージェントがし始めてから。

図番L0

チャットとコパイロット

使う人質問するあなた
月額$0–20

①なぜ上がるか

何かを任せる前に、AI が何を得意とするかを知りたい段階です。モデルは貼り付けたものしか見えず、それこそが安全な理由です。

②アーキテクチャ

配線はまったくありません。文脈は手でモデルに運び、答えも手で持ち帰ります。あなた自身が手であり目であり記憶です。

Δ この段階で追加

  • + AI チャット画面
  • + エディタ内の補完

地図上の形: チャットのみ(ウェブの対話枠) · IDE コパイロット(エディタ内蔵 AI)

③ツール

十分に賢いチャットモデルなら何でも構いません。ローカルモデルは弱くても入れる価値があります。モデルの力と配線の力を見分けられるようになります。

④コードとテスト

  • キー、パスワード、個人データをチャットに貼らない。
  • モデルが書いたコードは実行前に一行ずつ読む。あなたが唯一のテストです。
図番L1

ターミナルエージェント

使う人仕事を丸ごと任せるあなた
月額$5–20

①なぜ上がるか

チャットにファイルを貼り付けている自分に気づいた段階です。仕事は一つの回答より大きくなりました。作る、直す、デプロイする、動くことを証明する。

②アーキテクチャ

エージェントは一つのリポジトリの中で手を得ます。ファイルを読み、コマンドを実行し、出力を見られます。下には安全網として Git があり、skill.md ファイルが記憶を次のセッションへ運びます。

Δ この段階で追加

  • + 一つのリポジトリ内のファイルとシェル権限
  • + エージェントの変更前に必ず Git
  • + 記憶としての skill.md
  • + 実行してよいコマンドの許可リスト

地図上の形: ターミナルエージェント(本サイトの形)

③ツール

実行前にすべてのコマンドを見せてくれて、フォルダ単位で制限できるターミナルエージェントを選びます。毎日使うまでは従量課金の API で十分です。

④コードとテスト

  • エージェントに作業させる前にコミットし、どの変更もコマンド一つで戻せるようにする。
  • 宣言ではなく証拠を求める。「完了」の一言ではなく、テスト出力、ログ、実際に取得したページ。
  • シークレットは環境変数に置き、エージェントは使えるが表示はしない。
図番L2

ツールと電話回線

使う人机を離れたあなた
月額$20–50

①なぜ上がるか

エージェントは他のシステムに触れる本物の仕事をしています。公開サイト、データベース、ブラウザ。そしてあなたがキーボードの前にいなくても仕事は続きます。

②アーキテクチャ

ターミナルエージェントは標準プロトコルでプラグイン型のツールを得て、チャット経路でスマホから指示できます。ツールごとに別の権限があり、取り消せない操作は今もあなたの承認を待ちます。

Δ この段階で追加

  • + 標準プロトコルのツールサーバー
  • + リモートのチャット経路
  • + ツールごとの権限境界
  • + 月額の支出上限

地図上の形: ターミナルエージェント(本サイトの形) · ターミナルエージェント + スマホチャネル

③ツール

独自の接着コードより、オープンなプロトコルに従うツールを選びます。エージェントを乗り換えても動き続けます。各ツールには必要最小限の権限だけを。

④コードとテスト

  • ツールは最小権限。書き込みが目的でない限り読み取り専用。
  • 削除・支払い・公開・送信など取り消せない操作は、必ずあなたの明示的な確認を必要とする。
  • エージェントがツール経由で行った操作をすべて記録し、何が起きたか再現できるようにする。
  • モデルのアカウントに月額の上限を設定する。
図番L3

エージェント編隊

使う人多くのエージェントと、責任者一人
月額$50–500+

①なぜ上がるか

一つのコンテキストにもう仕事が収まりません。移行、監査、並行調査。そして複数の長い作業が一つのセッションの後ろで待っています。一つのエージェントが本当に飽和してから、ここへ進みます。

②アーキテクチャ

指揮役が仕事を分割して作業役のエージェントに渡し、それぞれが隔離されたコードのコピーで作業します。成果はファイルとレビュー付きの変更で戻り、別のエージェントが確認してから統合されます。

Δ この段階で追加

  • + 仕事を分割する指揮役
  • + エージェントごとの隔離された作業場所
  • + 独立したレビュー役
  • + エージェントごとの時間とトークンの上限

地図上の形: マルチエージェント編隊(オーケストレーション)

③ツール

難しいのはエージェントを増やすことではなく、成果をまとめることです。各エージェントに専用の作業場所を与え、すべての結果をレビューできるツールを選びます。

④コードとテスト

  • 作業役ごとに専用の作業コピーを与える。同じフォルダを二つのエージェントが編集すると互いの仕事を壊します。
  • 成果を作ったのとは別のエージェントに検証させる。
  • エージェントごとに時間とトークンの上限を設ける。行き詰まったら止まるべきで、空回りしてはいけません。
  • 本流への統合は、すべて人間が承認する。

アーキテクチャ全景

取り得るすべての形。その大半は「まだ作るべきでないもの」を知るためにある。

チャットのみ(ウェブの対話枠)

質問・下書き・思考の壁打ち——AI に手が要らない場合

$0–20/月 · なし

△ ファイルの中身をチャット欄にコピペしている自分に気づいた時

IDE コパイロット(エディタ内蔵 AI)

コードは自分で書き、AI が補完・レビューする場合

$0–20/月 · 低

△ 数行ではなく、タスクごと任せたくなった時

ターミナルエージェント(本サイトの形)

タスクを丸ごと任せる——構築・修正・デプロイ・検証まで

$5–50/月 · 低〜中

△ 単一コンテキストに仕事が収まらない、または席にいない時間が長い時

ターミナルエージェント + スマホチャネル

エージェントは自宅マシンで作業、あなたはどこからでもチャットで操縦

$5–50/月 · 中

△ 複数の長時間ジョブが 1 セッションの後ろに並び始めた時

マルチエージェント編隊(オーケストレーション)

単一コンテキストに収まらない仕事——監査・移行・並列リサーチ

$50–500+/月 · 高

△ ここはフロンティア。単体エージェントが飽和していないなら、まだ早い

本当に必要な概念

各概念に平易な一文とたとえ話をひとつずつ。ツールモジュールをクリックしても同じ解説が出る。

コンテキストウィンドウ
AI の作業記憶——今この瞬間に「見えている」全て。そして必ず尽きる。
≈ 大きさの決まった机。書類を積みすぎると、古いものから端からこぼれ落ちる。
MCP(Model Context Protocol)
どの AI も同じ方法で外部ツールを発見・呼び出しできるようにするオープン標準。
≈ AI 界の USB-C——差込口が統一されれば、どの機器もどの充電器にも合う。
skill.md(携帯できる記憶)
計画・スタック・落とし穴・進捗を収めた常時更新の 1 ファイル。次のエージェントはこれを読んで即続行する。
≈ 引き継ぎ日誌;夜勤の看護師が開けば、各ベッドの状況がすぐ分かる。
権限境界
エージェントが触れてよい範囲——読む・書く・コマンド実行・デプロイ——と、あなたの承認が要る範囲。
≈ 住み込みの大工にどの鍵を渡し、どの扉を施錠したままにするか。
トークン課金
API は質問回数ではなく、出入りするテキスト量で課金される——長いファイルは短いものより高くつく。
≈ タクシーメーター——乗った回数ではなく、走った距離に払う。

skill.md を持ち帰る

このシナリオ用のスキル中心主義スターターファイル——最初のプロンプトの前にエージェントへ。計画・スタック・既知の落とし穴が入っている。